〔002〕 羅臼岳 (1,661m)

標高差:1,471m

2006年07月19日(当時57歳)


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北海道斜里町遠音別村岩宇別
登り:3時間29分
下り:2時間54分

前日の移動
  猿払からの国道238号線は信号がほとんど無く真っ直ぐな道であり、早朝でもあったので快適なドライブが出来た。 斜里町に着いてのは午前10時過ぎだったので前倒しで斜里岳に登ることも出来たが、雨が降ってきたのでアイドル日とし、観光をすることにしたが、2年前も雨で羅臼辺りを観光したので見たい場所がない。 知床自然センターのフレペの滝を見学し、早めに岩尾別温泉の登山口に行き、無料露天風呂に入る。

日本百名山に対するひとつの信念。
 
一般的な山は山頂でガスろうが雨が降ろうがどうでも良いのであるが ”日本百名山”だけは山頂から展望が得られてこそ、一山消化したと自分で決めた。 この信念を守るためには北海道であれ、山頂からの展望が得られるまで何度でも来てみたい。
今日の温泉

  下山は2時間54分、トータル6時間40分で羅臼岳を終える。 神奈川からの人は露天風呂に入りたいと言うので、駐車場で分かれてホテルの温泉(500円)に入る。 入浴後は神奈川の人を乗せてオシンコシンの滝(3回目)、原生花園を見学し、彼の宿泊地であるユースホテルまで送っていく。
今日の寝床は
  途中、買物をして明るい内に清岳荘の駐車場に入る。 駐車場は車中泊でも500円取られるが、これにはトイレ代も含まれている。 後で判ったことではあるが清岳荘に寝具無しの素泊まりでも1500円しかしない。 これなら素泊まりの方が特ちんだった。  バイク登山の坪内君もやってきた。 彼は当然素泊まりだ。 明日、又、山中で会うことになると思う。夜中、目が覚めると星空だった。 明日は晴れてくれよ!
トータル:6時間40分 (休息時間含む)
Road Map :稚内から440kmを走り知床の岩尾別温泉の登山口に入る。
Route Map:木下小屋からの往復とする。
2時間05分にて ”大沢入口”に着く。
雪渓歩きがあるとは思わなかったのでアイゼンは車に置いて来た。
雪渓が終わると谷間の登山道を進んで行くが、
谷の両側が ”お花畑”で何度も足を止められる。
お花を愛でながら2時間37分で ”羅臼平”に着く。
周辺はフラットで天場には持って来いの場所であるが、
ここでテント泊するのは熊の出現が怖い!
昨夜、寝床にした駅の道 ”猿払”は、オホーツク海を目の前に
した気持ちの良い場所だった。 朝5時に出発する。
車のトランクに詰められた食料と所帯道具。
自炊道具も積んでいるが、コンビニが無い時にしか自炊はしていない。
2回目だが時間潰しに訪れた日本の滝百選の ”オシンコシンの滝
駐車場から直ぐ近くで水量が多く何度見ても迫力のある滝だった。
知床まで来るとどこにでも見られるエゾシカであるが、
暇つぶしにしばし眺めていた。
今日1日はアイドル日なので、知床自然センターの奥にある
フレペの滝”(乙女の涙)を見学する。 ここは遊歩道があり
ツアー客にはガイドが付いてくれる。 世界遺産のせいか韓国、
台湾からの観光客も多い。 ガイドさんは ”北海道に居ないもの
はモグラ、イノシシ、カモシカ”とか言っていた。
落差100mの ”フレペの滝”断崖途中から湧き出ており、崖から覗き
込まないと見えない。 水量が少なく別名 ”乙女の涙”がうなづける。
灯台への遊歩道は何故か進入禁止になっており灯台には行けなかった。

岩尾別温泉の登山口
  木下小屋からが登山口であるが駐車場が狭く、その下の ”ホテル地の涯”の駐車場の場外に車を停める。 今日は雨なのに大型バス1台分のツアー登山者が下山してきた。 明日、こんな団体登山者が来ないことを祈りたい。 別グループにて山中にて60歳代の方が心臓マヒで亡くなられたらしい。 ホテルに夕食を頼むが断られ、無料露天風呂に入り晩飯抜きで焼酎を呑んで寝てしまう。

駐車場の横にある露天風呂が無料の ”三段の湯”であるが、
ここは駐車場から丸見えなので、更に奥にある ”滝見の湯”に
浸かることにした。
”ホテル地の涯”の駐車場は宿泊客限定であるので、駐車場外の空き
スペースに車を停めるが、ここも中々の激戦区で下山者が引上げる
夕方を狙わないと空いていない。
木下小屋 オホーツク展望 560m岩峰 弥三吉清水 極楽平 仙人坂 銀冷水 大沢入口 羅臼平 岩清水 羅臼岳
4:30 5:00 5:20 5:36 5:45 6:00 6:21 6:35 7:07 7:29 7:59
羅臼岳 羅臼平 銀冷水 極楽平 560m岩峰 木下小屋
8:16 8:56 9:32 9:54 10:48 11:10
朝飯抜きで5時30分、木下小屋横から登り始める。
小屋前には水場もトイレも有り。
登山口からはジグザク道の急登が続くが
15分も頑張れば穏やかな道になってくる。
確かにこの辺りにはアリが沢山居た。
熊避けに登山口で拾ったカウベルを付けていく。
今のところ雨は免れ、知床への展望は得られるが、曇り空であり
見通しは得られない。 左が知床自然センター、右が知床五湖。
1時間06分で休憩ポイントである ”弥三吉清水”に着く。
3名のハイカーが朝食休憩としていた。
1時間15分にて ”極楽平”に着く。 広大な草原を想像して
いたが樹木に覆われたフラットな森だった。
ここからはしばらく楽チンな歩きとなる。
冴えない天気からは冴えない展望しか得られないが、展望が得られただけでもめっけもんかも。
昨日のツアー登山者は雨の中だったらしいので、雨が降らないだけラッキーである。
1時間51分で ”銀冷水”に着く。 表示があったのは沢だったので
沢を遡ってみるが湧き出るところは確認出来なかった。 沢水なら
エキノコックス”に気を付けないと。 でも大分飲んだけどね。
下部はなんとかアイゼン無しで歩けたが、上部は無理な勾配となるが、
横にちゃんとトラバース路があった。 トラバース路は普段使われない
のか大嫌いな薮扱き道であった。
2時間59分にて ”岩清水”に着く。
岩壁から清水が流れ出しており周辺は綺麗なコケで覆われている。
シマリス君:利尻岳で2回見かけたがカメラを構えている内に逃げられてしまった。
羅臼岳ではこちらを気にすることなく花を食べていたので写真に収めることが出来た。
リスは可愛いのでもっと増やしてもらいたいものだ。
登山口から抜きつ抜かれつの福井県から来られた
バイク移動の坪内君(32歳)。 明日は斜里岳に登るとか。
15kgのザックを担いでいるのにペースは私と変わらず。
このザックは登山トレーニング用に担いでいるとか。
最後の急登をこなし、3時間29分にて ”羅臼岳”(1,660m)に着く。
山頂には神奈川からの先行者が一人居り、我々を待っていた。
お互いのシャッターを押し合い、その後、山談議に花を咲かす。
山頂周辺は急峻な絶壁であり、晴天時にはかなりの展望が得られるものと想像出来る。
ガス切れ待ちする気も無く、数年内のリベンジを誓って早々に下山する。
人懐っこい綺麗な鳥の ”ギンザンマシコ
登り時と同じく知床の海岸線まで見渡せるが、湿度が高いのか靄った状態のままだった。
”チシマクモマグサ”
”ウコンウツギ”
”イワヒゲ”
”エゾコザクラ”
'06年度の北海道遠征
07/16 07/17 07/19 07/20 07/21 07/22
大雪山 利尻岳 羅臼岳 斜里岳 幌尻岳 藻岩山
深田久弥著の「日本百名山」から
  知床半島というのは細長い山脈の突出であって、殆んど平地がない。 海のきわまで
山が迫っている。その山脈のおもな峰々を半島の付け根の方から数えていくと、海別岳、遠音別岳、羅臼岳、硫黄山、知床岳などがあり、羅臼岳が最も高い。
日本百名山』 山頂は生憎のガスだったが、お花畑には魅了された。
アイゼン無しで何とか雪渓を登り終えたが、軽アイゼンは
必要な斜度だった。 雪渓も終わり谷間のお花畑に入って行く。
”エゾツツジ”の蕾
エゾツツジ”
”キバナシャクナゲ”
らうすだけ
何とか雪渓を登り切って振り返り見ると、
アイゼンを付けたソロのハイカーが軽やかに登って来ていた。
観光者慣れしているのか、悠々と振る舞ってくれて、
逃げてしまうことは無かった。
小さな ”滝見の湯”は小さく脱衣所は無い!
湯温は熱く、横には滝が流れ落ちている。
遊歩道を少し歩けば ”滝見の湯”がある。
”滝見の湯”の名付けとなった落差5m程の無名滝。
羅臼岳登山当日
茂みの中にある ”弥三吉清水”は一見、沢水に見えたが、
少し上から湧き出している様であった。
”エゾノツガザクラ”
”チングルマ”
”シナノキンバイソウ”
”イソツツジ”
”羅臼平”は羅臼岳と三ツ峰に挟まれた鞍部であり、南北に両ピーク
が見えるはずであるが、今日はガスに覆われ何も見えていない。
残念ながら ”羅臼平”から見た ”羅臼岳”にはガスが掛かり見えなかったが、
南側の ”三ツ峰”(1,509m)も同様にガスで見えなかった。
下山後、”小清水原生花園”を観光散策する。
神奈川からのハイカーを車で宿まで送る序でに ”小清水原生花園公園”を観光した。
釧網本線、”原生花園駅”。
高台からは遠く ”知床連山”が望めた。 彼は62歳のお兄さんだと
聞いているが、何を話したのかまったく記憶に残っていない。
明日は ”斜里岳”に登る予定なのに、意味の無い観光で随分遠い所まで来たものだ。

羅臼岳山頂で出合い、山頂で写真の撮りっこをした神奈川から
来られたハイカーと下山する。 彼はバス移動らしいので、
今日の宿まで車で送ることにした。
2023年9月8日改定